Pixivルーキーランキングに載ったので絵を描き始めてから今までを振り返る

 初投稿です。どうも、アニメ調のイラストを描くときには小鳥遊枝折(たかなし しをり; @ShiwowowoRi)名義で活動している、δ-こごめャンΔ+( こごめにゃん; @kogomen3gou )と申します。私は2021年3月現在で大学3年生で、来月4月から4年生となり研究室に配属されます。高校1年生の2月頃から上達しようとイラストを描き始めた記憶があるため、イラストを描き始めてから丁度5年経ったことになります。

 今回、私の描いたイラストが初めてPixivルーキーランキング(2021年2月26日付け)に載りました。ルーキーイラストランキング61位ルーキー総合ランキング72位でした。イラストルーキーランキングとは、簡単に言うとPixivに投稿されたイラストのうち、アマチュアで一日でのブクマ数が多いものが載るようなイメージです。リンク先を見てもらえばわかるのですが、それなりに上手いイラストが並び、ランクインするのは難しいです。

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Pixivルーキーイラストランキング61 位

「これで霄灯(ほしぞら)が、よりはっきり見えます!」www.pixiv.net

 ランキングに載ったことで自分の中で一つの節目と思い、これまで5年間を振り返りたくなったため、記事を書くことにしました。プロなど大層なものではなく、ただの趣味絵かきが偉そうなことを書いているのかもしれませんし、かなり個人の考えを展開しているため批判もあると思いますが、以下では『イラストを描きはじめようと思った経緯』と『これまでの絵がどのように上達していったか』を書いていきたいと思います。僕初めての投稿で、拙い部分もあると思いますがよろしくおねがいします。

 

 

イラストを描き始めようと思った経緯

描き始める高校1年生まで

 先程のようなアニメや漫画調なイラストとの出会いは、小学3, 4年頃に読んだ「青の祓魔師」だったと思います。しかし、そこではラノベの挿絵などに代表される、いわゆる『萌え』的要素のあるイラストには引き込まれませんでした。

 惹かれ始めたのはは中学校2年生のときでした。友人から借りたライトノベルである「カゲロウデイズ」を読み、その内容が面白く、またそのイラストに引き込まれていきました。そこから様々なラノベを読み、様々なイラストに惹かれ、いわゆる僕が描くようなアニメ調のイラストを鑑賞することが好きになっていきました。特に私をイラストの世界に引き込んでいったイラストは今でも覚えています。それは以下のPixivリンク先のHiten先生のイラストでした。

浴衣とお面

www.pixiv.net

この一枚を見て感激し、キレイなイラストに僕は魅了されました。しかし、ここではまだ『鑑賞』することが好きなだけで『描こう』とは思っていません。

 時は進み高校1年生になります。やはりイラストが好きなので、授業中ノートに落書き程度はします。しかし、それは上達や作品を仕上げるということが目的ではなく、ただのお遊びでした。

 高校の秋の文化祭では文化祭用に作るTシャツを作り着たのですが、背中はフリースペースで自由に絵や寄せ書きをしてもいいことになっていました。そこで当時の私は前述のようにお遊び程度の画力でしたが、好きなアニメのキャラクターのデフォルメキャライラストを描きました。しかし、画力も拙く、どのように描くのかよく理解しておらず部分部分おためごまかしした絵しか描けませんでした。それをみた高校の友人にごまかしたところを見事指摘され、僕は図星だったためとても悔しかったことを覚えています。

 それと同時に私はこうも思いました。僕が大好きな『イラスト』というものを、私は上手く描けない、イラストというものを理解できていない。理解できず描けないイラストを、私は見て本当に理解できているのだろうか。

 これは『あくまで個人の感想』で、高校生のときの僕が陥ったイチ考えなだけであり、もちろん技法などを理解せずとも綺麗だ、美しい、上手い、凄いということはわかります。しかし、私はそれを良しとしませんでした。そこで私は描かれているイラストの、どこがどう具体的に凄いのか、知りたい、理解したいと思いました。

 技法や凄い点を知る、というのはつまりイラストを描く、上達するということに直結します。私はだんだん、ただイラストを見るだけから描けるように、イラストを理解できるようになりたいと思うようになります。

 それに追い打ちをかけたのは当時ラノベに挟まっていたんだと思いますが、カントク先生のインタビュー記事でした。曖昧な記憶ですが、カントク先生のこれまでのイラストレーター人生に関する記事だったはずで、描き始めた経緯やどのように練習したかが書かれていました。インタビュアーの「どのように練習されましたか」と質問に対し、カントク先生は「模写をたくさんした。A4のコピー用紙が高校生の間に1000枚近くなくなった」のように回答していた記憶があります。

 私はそれに衝撃を受けました。A4用紙1000枚、消費すれば、先生までは至れないでも絵を少しでも理解できるのではないか。私は次の日、いてもたってもられず、ホームセンターでA4用紙を500枚買ったのを今でも覚えています。その日が、私がイラストを描き始めた日でした。

今、経緯を振り返ってみて

 このような経緯があったため、私はライトノベル扉絵風の綺麗なイラストが好みで、それの凄い点を知りたいと思ってイラストを描き始めました。当時はそれらを少しでも理解して、まあPixivのルーキーなりなんなりのランキングに載る程度まで理解できれば満足して筆を折るだろう、早くそうなりたいものだと思っていました。しかし人間、欲が出るものです。今は筆を折る気などさらさらありません。その目標は部分的に変わっていて、まだ自分は技術の真髄は理解できていない、もっと知りたい、知るだけじゃなくって絵が上手くなりたい。傲慢で欲張りであるかもしれないが、目標の絵師の先生方のようなイラストが描けるように、肩を並べてみたいものだ、と思うようになっています。

 練習を始めてから2年経った頃に、溝口ケージ先生が監修する『14歳とイラストレーター』というラノベで主人公が、何巻かも忘れ引用ではなく記憶で書いているため部分的に違うと思いますが、以下のようにように言ったのが印象に残っています。「どんな人でも、絵を『本気』で1000時間描けば、プロの端くれ程度にはなれるんじゃないかと思う」。私はその言葉を読んで、自分はまだ足りないまだ足りない、まだ絵を理解できていない、と模写を続けたような記憶があります。

 さて、長くなりましたが経緯はここまでとして、ここからは私の昔のイラストから、ランキングに載ったイラストまでの変化を振り返りたいと思います。

 

 これまでの絵がどのように上達していったか

1~2年目:アナログで模写

  1~2年目は高校生2, 3年で、大学受験の勉強もあり、あまり絵のことばかり集中して考えることはできませんでしたが、暇な時間を見つけては、カントク先生の金言通りA4用紙に好きな絵の模写をしていました。

 私は絵が上達することが目的ではなく、絵の凄い点を理解することが今も昔も目的です。しかし、凄い点を理解するということはそれを用いて絵が描ける、つまり絵が上達するということに直結すると、私は勝手に思っています。ちょっと話がそれますが、自分の昔のTweetに自分のこの考えが顕著に現れているツリーツイートを見つけたので一番起点のツイートのみリンクを張っておきます。

 話を戻します。理解と画力が直結するという考えが本当に正しいのかはわかりませんが、私は初め模写をするときに、どうやって描かれているのか、なぜこのように描いたのかという、このような線が引かれた意味のようなものを考え、理解して自分も引けるようになろうと模写をしていきました。つまり、線を同じように写すとか、敷き写しするとかではなく、隣にお手本をおいてアタリをとってお手本に近くなるよう作画するという形式の模写をしていました。

 当時の模写した紙は全部クリアファイルに入れて残してあり、それなりの厚さがあるのですが、下宿と実家の関係で今すぐに手元にありません。いくつか写真を撮っていたものだけあったのでそれを貼ろうと思います。

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一年目にした模写

 2016年9月14日にした模写のようです。りゅうおうのおしごと!3巻の表紙イラストの模写ですね。今見るとちょっと恥ずかしいし、正直言って上手くありません。お手本を見ながら描いているので、アタリなどでそれなりに概形をつかめていますが、髪などの柔らかさなど、細かい点や全体として総合的に現れる表現ができていないように感じます。線が硬いですね。また、顔面や胴体などの立体がイメージできていないように感じます。よくイラストを理解していない初心者が、上手い人の絵を写した模写のイラストって感じですね。多分当時の僕にこれを言ったら心が折れると思います。

 模写ではなく、イラストレーターの自作絵にも憧れてイラストを描こうとしていたものもあったので、写真を載せときます。日付を書いていないのでいつかはわかりませんが同時期だと思います。なんというか......うん......

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自作絵1

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自作絵2

 普通、イラストの凄い点を理解したいならまず本を買って読むだろと思いますが、当時学校の図書館に行って読んでみた基礎的なイラスト関連の本に当たり前のようなことしか書いてなかったりしたからか、尊敬する先生の金言に取り憑かれていたからか、そのまま僕は模写とそこから技術を得ようとしていきます。このまま似たようなレベルの模写がたしか50~100枚程度続きます。(訂正:後で確認したところA4を横にして左と右に2回描いたようなのとか、紛失したのとかスケッチブック使ってみたりのとか色々150 枚くらい真摯に向き合って描いてそうでした)

 一年半後に同じ絵を模写していますね。Pixivにあったためそれを引っ張ってきました。

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一年半後

センター試験が終わった翌日に2日間かけて描いた記憶があります。だいぶ見違えますね。このイラストはキャラを上から見ているいわゆる『俯瞰』のイラストで、体の構造や立体を意識しなければならないこと、またスカートのシワへの理解がないと描くのが難しい絵ではないかと思います。

 隣にお手本があれば、すでにあるものをそれなりに理解して描くことができてそうです、しらんけど。しかし、自分で考えて絵を描くこと、つまり自作絵を描くことは多分まだできず、紙に鉛筆で描くこと以外ができるのかはわかりません。

 結局、A4用紙は1000枚買いました、ほとんどが大学の数学の過去問の計算用紙になったので(おい)。模写は50~100枚程度しかできず、到底尊敬する大先生には及びませんでした。

 ここからは大学に入学し、自由な時間が比較的増え、アニメ研に入部してデジタルと創作に挑戦していきます。念の為書いておくと、私は大学で美術などの専攻ではなく、化学系に進学しているため、美術関連の勉強を大学では行っていません。

3~4年目:デジタルに挑戦

  高校時代にペンタブレットであるWacom Intuos(旧モデル)を買っていたのですが、当時それはもう使い物にならないぐらい腕がひどかったもので、すぐに文鎮になっていました。しかし、高校生の間にやった模写でそれなりに自信がつき、大学に入学したてで心が踊っていた僕は新しい事、デジタルに挑戦してみたくなりました。まずなれている紙に自作絵を下書きし、その後デジタルにしました。アナログの下書きがこれです。

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アナログ下書き

 咲-Saki-シリーズの園城寺怜さんです。服やシワ、髪、手の描き方など細かい部分が気になるし今だったら修正したいですが、そこまで気になる感じはしないですね。このイラストは俯瞰のイラストで、下に行くにつれてだんだん小さく描いていますね。髪の光の照り返しや、かげに注意を払っているように感じます。そしてデジタルで清書したものがこれです。

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デジタル清書

 両方ともクソデカファイル過ぎて今ビビり散らかしてます。当時の僕は画像サイズよくわかってなかったんだろうなぁと思いますが、それは置いといて。なんというか、微妙ですね。

 線が酷いのはこのときは無料ソフト『Fire Alpaca』を使用していたからだとは思いますが、色の選び方が鮮やかすぎるとは思います。また、塗り方がテキトーですね。白目も塗られていません。このときは、目の下側やかげなどの、線画にない白目と肌の境界や陰影をイメージできておらず、この後の塗りで苦労した記憶があります。

 そしてこれのちょっと後に自作したイラストの下書きと清書がこれら。これらは有料ソフトである『Clip Studio Paint』(以後、クリスタ)を購入した後に、それを用いて描いています。クリスタはやはりとても線が描きやすく、機能も圧倒的に充実しており絵を描く人には私はぜひとも購入をおすすめしたいソフトです。

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 エロマンガ先生和泉紗霧です。このイラストは下から見上げる、いわゆる『アオリ』の構図にしたかったのですが、あまりうまく表現できていませんね。また、塗りにエアブラシを用いていますが、あまりうまく色の濃淡が表現できていません。

 

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 青春ブタ野郎シリーズ桜島麻衣さんです。このイラストは前かがみを表現したかったはずですが、そこまで綺麗に前かがみになっていませんね。体の構造への理解がイマイチなんだと思います。塗りは前回エアブラシで上手く行かなかったからか、いろんなイラストを見ながら考えたのであろう、『アニメ塗り』っぽい感じですね。アニメ塗りとは、この絵のようにかげなどで色が大きく変わる点ではっきりと色を変える塗り方です。ハイライトや、体の縁などに光を載せる照り返しなどをこだわっているような感じがします。

 これらは線画の段階では、直したい点も今見ればありますが、そこまで変には見えないけど、デジタルで清書すると微妙だなぁって感じですね。つまり、今まで模写を続けてきたことで『線画を作ること』への理解は深まってきているけど、『塗りの技術』『デジタルの作画ツールへの理解』が深まっていないことがよくわかります。

 またこのイラストより後から、念願の液晶ペンタブレット(以下、液タブ)である『Wacom Cintiq Pro 13』を、セール中に購入することができたため、作画に液タブを用いています。初めから紙に描いていた人間にとって描くところと表示画面が違うペンタブはとても苦だったため、非常に楽になりました。また、ディスプレイの発色がいいため色選びなどがとてもしやすいです。

 今度は、手元にある好きな先生のイラスト集同人誌を『塗り』に注目しながら見たり、塗りを重視しながらデジタルの練習をしていきました。そんな中、大学二年の夏休みに時間をかけて描いた一枚がこれです。

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大学二年夏に描いたイラスト(4年目)

 艦隊これくしょん雪風です。まず、色の選び方がだいぶ良くなっているように感じます。昔の絵は彩度(色の鮮やかさの度合い)が高すぎて、色の自己主張が強かったですが、だいぶ落ち着いてきたように感じます。レイヤー等にもなれてきて、作画がしやすくなってきているようにも感じます。塗り方は相変わらずアニメ塗りチックですね。ここでは、右上のレンズフレアや、近くを飛ぶ水しぶきのぼかし(ガウスぼかしを使用していると思います)などで距離感や光を表現していますね。近くのものや遠いものは写真などレンズを用いて撮影する場合、焦点が合わずに像がぼやけることを利用していますね。

5年目:コロナ禍

 大学3年生になりました。普通に4月から大学が始まるものだと思っていたのですが、なんとオンライン授業に移行するために5月まで休みになり、突然暇になりました。そこで私は授業で忙しくなるまで、週に一枚イラストをかき上げてみよう、今までクリスタのツールをよくわからず使っていたが時間があるので詳しく調べてみよう、塗り方の方法もイラストを見て学ぶだけじゃなく調べてみよう、と考えました。結果としては、2~3ヶ月程度は週イチ投稿ができ、また塗り方を大きく変えることになった記事に出会いました。その記事がこちらです。

www.clipstudio.net

 今まで知らなかったことに問題があると思いますが、『色混ぜ』というツールに出会います。色混ぜツールは、なぞった地点の色をすべて混ぜ、色が段階を踏んで変化するようなじませてくれるツールです。

 このツールを使いながら描いたイラストがこれです。

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色混ぜツールを用いたイラスト

 五等分の花嫁の中野五月です。いままでアニメ塗りしかしていませんでしたが、色混ぜツールを用いることで段階を踏んだ色の変化やなじませができ、塗りの表現の幅が広がっていますね。少し、色の選び方が鮮やかすぎるような気もするし、色のなじませになれていないような感じもしますが。特に、先程の記事にあった肌の質感の表現は大きく良くなっているように感じます。

 ここから週イチでイラストを描いていきます。だいぶ数があるので、自分が思い入れのあるもののみ紹介しようと思います。以下、時系列順です。

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New Game! 涼風青葉

 NEW GAME!涼風青葉です。手と髪を描くのがとてもしんどかったです(小学生並みの感想)。 

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境界の彼方 栗山未来

 境界の彼方栗山未来です。このイラストは、前回のイラストが早く描き終えられたので、一週間半程度使った記憶があります。この一枚は今見ても特に上手くかけているような気がします。なれていない人はできに大きな波があるので多分いい方に前振れしたんだと思います。私は顔を描くのが苦手なため、顔に特化して描いてみたいと思ったのと、メガネっ娘を描きたかったのでこのイラストに着手しました。そしてこのイラストは境界の彼方原作者の鳥居なごむ先生にリツイートされたのでよく印象に残っています(やったぜ!)。

 このイラストに用いた作画法で特徴的なものがいくつかあります。まず、イラストのキャラの縁が3Dイラストのように赤と青になっていますね。これは、光の色によって屈折率が違うため、レンズを通すと色が分かれる色収差と呼ばれる現象を用いた作画になります。やり方が気になる方はこちら色収差を用いることでより印象的でノスタルジックな雰囲気になりますが、インパクトのあるイラスト以外での乱発は良くないように感じます(技法書とか読んでるわけじゃなくって勝手に思ってることなのであってるかどうかはわからない)。ここではそれを上手く用いれたんじゃないかなぁと思っています。また、中央に印象が向くよう、周りを若干ぼかしていたり、白い点を飛ばしていたり、髪の裏をかげで暗くするのではなくあえて明るくしています。この髪の裏を明るくするのは2年くらい前から見られるような気がして、多分最近のはやりです。僕は個人的に好きなのでよく乱発します。

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恋する小惑星 真中あお&木ノ幡みら

 恋する小惑星(アステロイド)の真中あお木ノ幡みらです。このイラストは逆光を利用しようとしたこと、今まで2つのキャラを同時に描いたことがほぼなかったためよく覚えています。

 逆光は、被写体の裏に光源があるため、キャラが暗くキャラの縁が明るくなります。乗算と呼ばれるレイヤーを重ねることで表現することが可能です。詳しい方法はこちら逆光を利用するとドラマチックな印象になります。実はこのときの経験がルーキーランキングに載ったイラストに生きています。ルーキーランキングに載ったイラストはわかりにくいかもしれませんが逆光のイラストで、雰囲気を出すイメージと経験が生きた感じがします。

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リゼロ エミリア

 Re:ゼロから始める異世界生活エミリアたんです。このイラストは出来が良くなかったことで印象に残っています。線画段階では顔などの違和感がなかったのですが、色を塗り始めると変になり始めました。もういいやと思ってかき上げた記憶があります。これは後述しますが、色ラフをすることで解消できたのではないかなと今になっては思います。

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原神 バーバラ

 原神のバーバラさんです。ルーキーランキングに載ったイラストを描く直前くらいに描いたイラストで、ほぼ塗りの技術などはここと変わりません。これも俯瞰のイラストです(昔っから俯瞰が好きなのです)。

 そしてこの後1, 2枚挟んでルーキーランキングに載ったイラストを描きました。

ルーキーランキングに載ったイラスト

 このルーキーランキングに載ったイラストは、原神のファンアート募集イベントである『明霄灯海(めいしょうとうかい)』に応募するために描いたモナのイラストでした。このイラストまで、塗りの最後はめんどくさくなってテキトーに仕上げてしまったり、細かい部分は妥協して描いていました。しかし、賞に応募するに当たり、手は抜けなかったため、今まで雑に描いていたところや、よくわかっていなかったところをもう一度見つめ直してかき上げました。結局賞は受賞できなかったのですが、ルーキーランキングに載ったり、細かいテクニックがわかるようになったため、自分の自信になりました。

 このイラストの制作には3週間かけました。よくわかっていないところに着手するときは、一旦手を止めて調べたり、イラスト集を眺め直したりしました。まず、ラフがこれです。

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ラフ

  背景を含めた構図の決定にとても頭を悩ませました。また、キャラの前に出ているような感じ(俯瞰?)を出すのに苦労しました。いつもだとこれを描いた後すぐ線画を描き塗りに入るのですが、今回は逆光などを試したいのと全体のできを見たかったので、初めて色ラフというものをやってみました。それがこれです。

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色ラフ

 色ラフは、まだ荒い線の上に荒く色を載せ、色の決定と線画の修正を行います。今まで、線画の段階では気づかなかった線画の歪みなどが塗りの段階でわかり、最後に違和感のある絵になることが多々ありました。色ラフをして初めてそれが解消されることに気づいたため、今後は色ラフを作画過程でやろうと思いました。これをすると先程のエミリアたんのイラストのような事故が減るのではないかと思います。ここでキャラの上には乗算レイヤーを載せることで暗くしています。

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完成

 この後、線画を清書し、色ラフの色を引っ張ってくることで、絵を完成させました。逆光レンズフレアなど、今までの絵の経験をフル稼働しているような感じがしました。タイツなどは縁のほうが曲面のために色が濃くなること、光るものは周りとの明るさの差によって光って見えることなどに注意して描きました。また、今までテキトーに描いていた目などの細かな部分や、服装の塗り、髪などの細かな部分は妥協せずに仕上げました。目はまつげの上や瞳の描き方など非常に勉強になりました。

 しかし、まだ背景の塗りや技術が甘いように思います。そして右腕の作画があまりうまくいってなく人体構造全体の理解が甘かったり、提灯の光の表現を理解しきっていないなどの多くの改善点があるように感じます。今後練習して上達していきたい点ですね。

このイラストとランキングについて考えたこと

 このイラストははじめに述べたように、ルーキーイラストランキング61位でした。ルーキーランキングに載るのはかなり難しく、当分の間は載らないだろうと思っていたのでよく調べてなく、投稿した後このイラストのブクマ数の伸びだけ圧倒的に速かったため、もしかしたらと思っていたら載りました。私は投稿時、Pixivのフォロワー数が180程度で、常連さんがいるわけではないので伸びにくいと思っていたため、どうしてこの絵だけ伸びたのかはよくわかりません(プレミアム会員ではないためアクセス解析が見れない)。

 後になって調べたのですが、Pixivのランキングに載ろうと思ったら、集計は日が変わるタイミングで更新されるため日が変わる前後に投稿すると初動のブクマがカウントされて乗りやすいのではないかと思います。多分目安として、一日で700閲覧の200ブクマくらいされると載るのではないかなぁ......と思いますが、まだ一回しか載ったことがないのでよくわかりません。私はこのことを知らなかったので、このイラストは17:00に投稿して、投稿した2日後のランキングに載りました。たしかその時が900~1200閲覧の300~400ブクマくらいだったような気がしますが、投稿当日の初動は加算されず次の日一日のブクマ数で載っているはずだし、さらに調べてみるとホットなジャンルなどによって集計の重みが変わるようなので、一概に同じラインを引くことも難しそうです。

 最後に蛇足です。Pixivの閲覧数に対するブックマークの割合は、そのイラストの出来に大きく影響されているような気がします。例えば、3~4年目の欄で紹介したイラストの一部では、投稿時現在

  • 園城寺怜のカラーイラスト → 9ブクマ / 427閲覧 ≒ 0.02
  • 桜島麻衣のカラーイラスト → 203ブクマ / 1889閲覧 ≒ 0.11
  • 雪風 → 125ブクマ / 1245閲覧 ≒ 0.10
  • 栗山未来 → 156ブクマ / 857閲覧 ≒ 0.18
  • エミリア → 32ブクマ / 439閲覧 ≒ 0.07
  • バーバラ → 238ブクマ / 1164閲覧 ≒ 0.20
  • モナ → 1142ブクマ / 3759閲覧 ≒ 0.30

のように、個人が振り返って思っていた体感の出来の順にほぼ数値が並びました。また、よくかけたなぁと思ったものは最近の投稿でも閲覧数が多くなる傾向があるきがするので、投稿から一定期間内に増えた閲覧数とかも出来と相関があるような気がしますね。この数値からイラストの出来を数値化することができるかもしれません。イチ理系としては面白そうだなぁと思います。

 Twitterでも投稿時現在1800いいねをいただき、今まで投稿したイラストで唯一1000を超えるいいねをいただきました。ありがとうございます。これも何故伸びたのかはよくわかりません。

最後に

 ここまで読んでくださった方々、本当にありがとうございます。ただの振り返りで、悪く言えば自分語りのようなもので、初投稿ということもあり拙い駄文だったかもしれません。しかし、ここまでこの約11000字の長い文章に付き合って下さった方がいれば、本当に嬉しく思います。本当にありがとうございます。

 この文章内に間違ったことが書かれていた場合は、どうぞご指摘ください。また、良ければ私のTwitterの絵垢Pixivをフォローして見守ってくださると嬉しく思います。

 もし、細かくイラストの変化を見たい方がいらっしゃれば、私のPixiv投稿作品に行けば見ることができると思います。ここで紹介したものの5倍程度の数があるんじゃないかと思います。

 以上で終わろうと思います。それではまた、私が節目を迎えるその日迄。